/* Mod 2017.09.07 ishihara */

『在宅支援に関する情報を発信』

情報を伝えることで、社会の多くの人に、正しく知ってもらう。
知る人が増える。
「知ること」それは、支援の第一歩へとつながります。

つなぐプロジェクトでは、在宅支援に関する情報を発信する事業に取り組んでおり、その取り組みの一つとして、こどもの在宅支援を行っている施設などを取材し情報発信を行っています。

難病のこども達や医療的ケアが必要なお子さんを支援している施設などを対象に、支援の取り組みや困っている事などコミュニケーションを取りながらお話を伺い、支援者のみなさまの「伝えたい」を発信しています。
知る機会を増やすこと、知っている方が増えることは、支援している方々の支えになります。
地域の皆さまとのコミュニティが深まることにより、難病の子ども達やその家族、支援施設・支援者の社会的孤立を防ぐ効果も期待できます。


米子のパワフルなお母さんたち「ピノキオの会」の取り組み

ピノキオの会は平成14年、身体に障がいのある子どもを持つ家族の有志が集まり発足しました。その会はNPO法人へと成長し、障がいのある子ども達が一人でも多く、地域で安心して自分らしく生きることを目指し活動しています。そのお母さんたちに話を伺いました。

小さな一歩

まだ、制度が整っていなかった平成14年。親子で学校と自宅を往復し、ぴたっとくっついて生活をしていた、それが普通だった。元気な子どもなら放課後部活動への参加や、お友達と遊ぶ事ができる。私たちの子どもはできない。親として様々な葛藤を繰り返す中で、子ども達の将来を考えた時、親子で過ごしてばかりいては子ども達の社会性も養われないと気づいた。小さな一歩を踏み出し、子どもが集まり親同士も交流できる、そういう場所ができないか取り組んだとろこ、週に2回放課後の学校の一室を借りる事ができた。そこで「のんびりタイム」と名付けた放課後活動を始めた。活動をしていく中で県からモデル事業として取り組んでみてはと声をかけていただき、補助事業として動き出した。次の世代の子ども達が集まる場へと繋がるように。



どんなに重い障がいを持っていても、地域の中で仲間と一緒に過ごせる場をつくる

~お母さんたちの挑戦~

補助事業の取り組みを進めていく一方、子ども達が学校を卒業する時を迎えた。元気な子どもなら就職や一人暮らしなど自立への道を進んで行く。しかし、私たちの子どもは?自立は?親亡き後の子ども達は?このままでは、いけない。そして、この問題は私たちだけが抱えている問題ではない。障がいを持つ子の将来を考え、親亡き後も地域で安心して自分らしく生きて行ってほしい、そんな願いを形にするため、平成20年NPO法人ぴのきおを設立し、平成24年、家族以外の支援者に慣れ社会性を養うため、仲間と一緒に住める「ケアホームすまいるはーと」を開所した。振り返ると、子どもの成長とともに、必要な支援ができる場所を手探りで壁にぶつかりながら作ってきたように思う。子ども達に教わってきたことを、一人でも多くの方たちへの支援につなぐことができたらと望んだ取り組みは、障がい児者の居宅介護・重度訪問介護・共同生活援助・日中一時支援・移動支援・重度障がい児者支援事業へと成長。また、生活介護・放課後等デイサービス事業を行う多機能型事業所の設立へと繋がった。40年前は福祉制度も支援体制も実生活とは程遠く、相談窓口では「制度にないです」と一言、相談すらできなかった。しかし、近年医療的ケアに関する法律は改正され医療的ケアが必要な障がい児への支援の充実に向けて少しずつ動き出している。



みなさんへ

障がいを持つわが子に対して、親として計り知れない気持ちや葛藤がありました。障がいが見た目でわかると子どもも親も傷つきます。ですが、一歩踏み出し、保育園や学校、児童相談所に協力いただき、勉強会を開くなど周囲のお子さんや親御さんに知っていただくことも必要です。ほんの少し協力をいただくことができれば育てていける。そして、親亡き後、子どもが少しでも幸せと感じる暮らしができるように、幼い頃から人と人との関わりが必要かと思います。ある医師が言われたことです。「一人が1時間子どもを見ると考えた時24人いれば24時間だよね。四六時中見ていなければいけないというわけではない。私2時間ならみていられるよ。私30分ならみていられるよ。そういう人が集まれば、この子たちは普通に生きていける。」ほんの少しずつ手を貸していただけたら。
行政・医療機関・学校などが連携して1つとなり、相談員が聞いた本当の現場の声に耳を傾けていただける組織があればと強く望んでいます。声を聞いてくださる窓口があれば、障がい児者の親御さん、ご家族は孤立から少し救われます。
私たちはこれからも、障がい児者やそのご家族が地域で安心して自分らしく生きていけるよう、これからも活動してまいります。そして、この活動が次の世代へつながることを、心から願っています。




病院と理学療法士が連携をとって提供するトレーニング

メディカルフィットネスセンターCHAX4

米子市の医療法人養和会養和病院にあるメディカルフィットネスセンターCHAX。
CHAX(チャックス)という名前には意味がある。
CHAXのCはChildren=子ども、HはHandicapped=障がい者、AはAged=高齢者、Xには交わる場所という意味を込めている。
この名のとおり、多くの方が利用しているメディカルフィットネスセンターを訪ねた。

誰もが利用できるトレーニングセンターを

2015年8月、メディカルフィットネスセンターCHAXが動き出した。
その活動の始まりは、開設から2年前にさかのぼる。
医療法人養和会には、デイケア施設「通所リハビリテーションセンターかみごとう」がある。そこには、健康維持に役立ついくつかのマシンがあった。利用者が帰られた後、「地域の方たちにも健康維持のために気軽に利用してもらいたい」という医療法人養和会の考えから、当初夕方5時から7時まで無料で開放された。
夕方の通所リハビリテーションセンターかみごとうでの活動は、理学療法士が常時対応するため、高齢者や障がい者、運動部の学生まで幅広い層の人々が集まり、地域に広まっていった。施設内での活動と同時に地域での活動にも積極的に参加し、地域に足りないものや求められているものを探し続けた。その中でも最も重要性を感じたものが、障がい者が気軽に運動できる場が不足していることであった。活動の中で多くの選手からトレーニングする場所を望む声を聞き、早速トレーニングする場として通所リハビリテーションセンターかみごとうが提供され、そのサポートが始まった。しかし時間や設備に制限があるためサポートにも限界があった。「地域の方や障がい者の方が一人でも多くトレーニングできる環境を、そしてそのサポートを」という熱い思いから、医療法人養和会にメディカルフィットネスセンターCHAXが生まれた。

CHAXの原点~こころに残る言葉~

「失ったものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ」障がい者スポーツの元祖、イギリスのルートヴィヒ・グットマン博士の言葉だ。この言葉は障がい者スポーツの原点であり理学療法士によるリハビリにも通じる。リハビリの業界には、悪いところの機能に目を向けるだけではなく、残った機能を上手に生かして社会復帰する「全人間的復権(1)」という言葉がある。この2つの言葉がCHAXの柱となる。さらに理学療法士の石丸さんは、障がい者陸上選手ハインツ・フライ選手の「一般の人はスポーツをした方がいい。障がい者はスポーツをしなければならない」という言葉にも感銘を受けた。その言葉には、二次障がいや活動が少ない事による障がい者の方の寿命が短いことやいちじるしい機能低下などの意味が含まれており、石丸さんにとって障がい者の身体に関する状態をさらに理解する機会となった。
この2つの言葉と障がい者スポーツ選手との出会いは石丸さんの背中を押した。病院で行うリハビリは制度に沿ったもので時間や回数など制限がある。誰もが地域で自宅でその人らしく生活できるよう、トレーニングを通して理学療法士だからこそできるサポートをする、それがCHAXの原点となる。
(1)障がいを持った人が身体的・精神的・社会的・職業的・経済的に能力を発揮し人間らしく生きる権利のことであり、それを目指して行われるのがリハビリテーションであるとされる。

CHAXを飛び出して

地域で自宅でその人らしく生活していただきたい思いは強く、フィットネスセンターに来られない方を対象にトレーニングを提供する活動も始めた。サロンなどに出かけ高齢者向けの体操教室をはじめ、キッズ体育教室を開始。キッズ体育教室では、一般のお子さんや障がいを持っているお子さん、特別支援学級に通われているお子さんが一緒に小学校体育のカリキュラムに沿って基礎的運動を練習している。子ども達が健やかに育つためにコーディネーショントレーニングを活用し、高い運動能力・高度な知恵・豊かな社会性を身につけることを目的としながら、何よりも子どもたちの「楽しい」を大切に活動を展開している。地域に出てスキー教室や田植え、山登り体験などのイベントでは、誰もが参加できるようスタッフ体制も万全。それぞれの壁を乗り越えた時の子ども達の笑顔はスタッフの原動力となっているという。

地域に求められる支援の提供を目指して

医療、福祉では「在宅」に目を向けられている。家で生活をすることは望ましいことだが、難しい面もある。CHAXではリハビリやスポーツを通して誰もが地域で、自宅でその人らしく生活するために、今後も日常生活動作につながるトレーニングに力を入れていく。車いすを使用する際の体の動かし方や、特に先天性の障がいを持つお子さんは二次障がいを引き起こしやすいことからその予防など理学療法士ならではのトレーニングを提案。地域の方の求められる声に耳を傾け、より快適に生活していただけるようCHAXは活動の幅を広げ取り組んで行くという。誰もが安心して生活できることを願って。


鳥取市のコミュニティスペース

「おしどりの家」

~ちょっとよっていきんさい~

おしどりの家は平成29年から鳥取市で活動をしている地域団体。おしどりの家では、「おしどりカフェ」を定期的に開催し、地域の方たちが気軽に立ち寄れるコミュニティスペースを提供することを中心とした活動を行っている。活動を開始したお母さんたちに話を伺った。

「私たちの経験」

「おしどりの家」は、障がいのあるお子さんを持ったお母さん依藤さんと森さんが立ち上げた。依藤さんは、30代前半に当時治療が明らかになっていなかった線維筋痛症、そして40代後半に脳梗塞を患い、現在もその後遺症と闘っている。お子さんは発達障がいを持っている。今でこそ発達障がいと診断がつくが、その当時は診断がつかず、通常学級での授業などに困難を感じていた。依藤さんは「病と闘いながら、障がいのある子どもを育てるのは大変で、家族のサポートだけでは生活の維持が困難でつらかった。行政に相談したが、制度にないという事で断られることも多く、本当に苦しい時期だった」と話す。森さんは「障がいを持って生まれたわが子を抱き、これからどうしていけばいいのか分からず悩んだ。子どもの体調が悪い状態が続き、親として苦しんだ時期もあった。心が折れそうになったこともある。今は無事に学校に行き、子どもが成長していることは嬉しいが、その反面将来が気にかかる。肢体不自由児や重症心身障がい児は、卒業とともにデイサービス利用や施設入所しかないような流れがあるが、それが全てなのだろうか。学校を卒業したらどこに預けますか?と尋ねられると、選択肢はそれしかないとさえ感じる」と話す。二人は、子育てをしながら既存の制度では対応できない「欲しい支援」「選べる支援」がないつらさを痛いほど経験している。その経験は「当事者が望む支援」に目を向けるきっかけとなった。


「私たちにできること」

依藤さんと森さんはおしどりの家の活動として、障がいを持つお子さんのご家族や地域の方たちが気軽に立ち寄り、コミュニケーションを持つ場として「おしどりカフェ」を始めた。依藤さんは、制度を理解し制度のはざまで困っている方たちにアドバイスができるよう、介護福祉士、社会福祉士の資格を取得。より専門的にアドバイスできる準備の一つとして、社会福祉士のスキルアップを目指し鳥取大学医学部附属病院 小児在宅支援センターのOJTを受講している。二人は「私たちが辛かった時、欲しかった支援の手があります。欲しい支援の手は何なのか?それは経験した私たちだからこそわかる。」と話した。二人が支援の手になる場所、それが「おしどりカフェ」だ。

「おしどりカフェ」

おしどりカフェには、様々な方が訪れる。障がい児者を持つご家族の方。高齢者介護をされている方。ちょっとお話をしに立ち寄られた方。二人は一人一人の声に耳を傾けている。時には、仲間がシナプソロジーやハンドマッサージを提供するため駆け寄り、訪れた方たちを癒している。これからもこの活動を中心に、OJTで学んだことを生かし、小児慢性特定疾病児童等自立支援相談窓口(1)と連携し相談対応にも力を入れていく。声を上げたくても上げられない方たちのよりどころとなるために。

(1)小児慢性特定疾病児童等自立支援相談窓口とは
慢性的な疾患にかかっていることにより、長期にわたり療養を必要とする児童等の健全育成及び自立促進を図るため、小児慢性特定疾病児童等及びその家族からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うとともに、関係機関との連絡調整その他の事業を行う「小児慢性特定疾病児童等自立支援事業」の一環として鳥取県では鳥取大学医学部附属病院に開設された。療養や日常生活に関することや困りごとなどを気軽に相談できる窓口となっている。


この街で互いに寄り添って暮らしたい

~地域の架け橋を目指して~

倉吉市にある社会医療法人 仁厚会 藤井政雄記念病院 在宅療養サポートセンター 訪問看護リハビリステーションくらよし。
大人から子どもまで幅広くサポートをしている。
子どものサポートを始めるきっかけを作った管理者で看護師の松本さん。
松本さんをはじめとするチームでサポートしている現場に伺った。

子ども達にもサポートを

訪問看護リハビリステーションくらよしの利用者は幅広い。高齢者の方だけではなく、障がいのある方や難病の方も多く利用している。松本さんが訪問看護リハビリステーションで勤務を始めたのは平成25年。日々の活動をしていく中で、松本さんはよりよいサポートを目指し「この事業所に足りないものは何だろう」と考えていた。「そういえば、お子さんの利用がない。何でだろう?サポートを望まれる方もいるはず。障がいのある方や難病の方のサポートができるならお子さんのサポートもできるはず」松本さんは小児の訪問看護に目を向け、その考えを仲間に相談した。「お子さんを看た事がないから・・・」仲間がお子さんへのサポートに不安を持っている事を知る。確かに大人と子どもでは、医療的ケアを行う際に使用するチューブの太さから違う。子どもは機能的に未熟で、大人ではたいしたことがないことでも、容易に重症へと変化する。しかし、地域で必要性があるならサポートできる環境を整えなければいけない。そんな中、「私もお子さんのサポートをしたいと考え、勉強しているんです」と理学療法士の手が挙がった。「これならできる」松本さんは仲間に働きかけた。松本さんの熱い思いは仲間や社会医療法人 仁厚会に届き、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、看護師がそろう強いチームとなり、子ども達が地域で暮らせる体制が整った。

帰るために

「今日もかわいいねぇ」松本さんは、優しい眼差しで語りかける。ここは、松本さんがサポートしているお子さんの一人の自宅。彼女は生後7か月頃、国指定の難病「ミトコンドリア病」の一種「リー脳症」と診断された。脳や体の発達が遅れ筋力の低下などの症状があり、人工呼吸器や鼻からの経管栄養が必要だ。松本さんが彼女と出会ったのは平成28年12月頃。入院先の医師から自宅に帰ることを希望しているとの相談があった。松本さんは、医療的ケアの引継ぎを行うため入院先に通った。その後、彼女が自宅に帰るとともに、鳥取大学医学部附属病院にある小児在宅支援センターの人材育成プログラムを受講し、自宅でのよりよいサポートを目指した。
ご家族にとって育児だけでなく医療的ケアや呼吸、脈拍の変化、けいれんなどの症状に注意しながら日々の生活を送ることは負担も不安も大きい。松本さん達はそんなご家族に寄り添い、それぞれの子どもと家族に合ったサポートを提供できるよう工夫している。
ご家族の負担が少しでも軽くなり安心が少しでも増え孤独を感じないように。そして、自宅に帰ってきて良かった、楽しいと感じる瞬間が増えるように。

家で暮らすということ

医療的ケアを持つ子ども達の子育てには、サポートする側の横の連携が必要だ。訪問したこの日、言語聴覚士による食事のリハビリを行っていた。普段は鼻からの経管栄養が主だが摂食訓練にも取り組んでいる。お母さんは、「自分で作ったものを食べさせられるのは幸せなこと、もっと言うと生まれてきてくれて本当に嬉しい、一緒に居られてとても幸せ」と話し、彼女に優しくキスをした。

摂食訓練や口腔・嚥下機能の様子を確認した後、松本さんは体調を看ると同時に、変化や心配事などお母さんと話をする。その間に介護士がお風呂の準備を整える。チームワークの良さを感じずにはいられなかった。
「バ バン バ バンバンバン♪」「ア ビ バ ノンノン♪」楽しそうに歌う声が聞こえる。楽しく気持ちよくお風呂に入れるように笑顔で歌いながら、分担して手際よく入浴を進めていく。お母さんは「私たちも子どもの時お風呂で歌っていたでしょ?」確かにその通りだ。自宅で子育てをするということは、こういうことなのかもしれないと感じた。

地域に暮らしてほしい~サポートへの熱い思い~

松本さんは言う。病気をしても障がいがあっても医療的ケアが必要でも、生活の場で医療サービスをしっかり利用していただき、これまでのようにご近所とお付き合いしたり、家族と一緒に自宅で過ごしてほしい。私たちは地域の方たちと互いに寄り添い、一緒に街を作っていきたい。街のパブリックスペースとなる訪問看護リハビリステーションであるよう、そしてこれからも安心してお家ですごせる体制を整えるよう努力し続けると。


鳥取県 子ども発達支援課、障がい福祉課の取り組み

鳥取県福祉保健部子育て王国推進局子ども発達支援課、ささえあい福祉局障がい福祉課を訪ねた。病気や障がいを持ったお子さんやそのご家族への支援について伺った。

私たちのミッション

医療の進歩により命がつながり助かる命が増えた。すべてのお子さんが健康とは言えず、中には病気や障がいを持って生まれたお子さんもいて精一杯生きている。ご家族は、「願い」や「不安」色々な思いを抱えている。例えば地域で家族とともにする生活や普通の子どもと同じような経験をさせたいという願い、医療的ケアが必要なお子さんのご家族の身体的、精神的不安など様々だ。私たちは、病気や障がいを持ったお子さんやそのご家族の人生を大切にしたい。ご家族の「迷い」や「不安」を払拭できるよう、そして「お子さんを生んで育てて良かった」と思っていただけるように。

住み慣れた地域で生活するために

病気や障がいをもったお子さんやそのご家族が地域で生活していくためには何が必要だろうか?と考えた場合、まずは福祉や医療サービスだろう。例えば、日中活動の場である放課後デイサービス、生活介護の事業所、医療が必要な方には医療型のショートステイ、訪問診療や訪問看護などが挙げられる。これらのサービスを一人でも多くの方が利用できるよう推進しているが、まだまだ行き届いていない現状がある。その理由の一つとしてマンパワー不足が挙げられるが、それを解消する方法の一つとして、私たちと日本財団が共同で実施している「日本一のボランティア先進県」プロジェクト「難病の子どもと家族の地域生活支援」の中で、2016年11月、鳥取大学医学部附属病院に「小児在宅支援センター」が開設された。小児在宅支援センターでは、小児在宅ケア対応ができ関係機関と連携できる人材養成を目的とし、医療などに関わる人材の専門性と実践力の強化に努めている。また、よりよいサービスを提供するためには、事業所の増加と質の向上、相談体制を構築するため福祉と医療をつなぐコーディネーターの育成なども必要だ。そのため、日本財団との共同プロジェクトの中で、専門家の育成、相談や生活支援を支える拠点整備にも取り組んでいる。住み慣れた地域でこれまでと同じように暮らせる環境を目指して。

互いに思いやり、支えあえる地域へ

例えばなじみのカフェがある。そこの店主は自分好みのコーヒーをそっと出し、たわいもない話をして、ここに居ていいよと言わんばかりにほっとできる場所を作ってくれる。そんな風に、当たり前のようにその人を受け止め、理解し、そっと手を差し伸べられる地域であって欲しい。そのために、県では地域の窓口である市町村と役割分担を行い、情報共有や連携を図り、必要なところに必要な支援が届くよう取り組んでいる。そして、その取り組みは、地域の方々の理解を得て、支援の手は広がりつつある。
これからも私たちは、病気や障がいを抱えていても安心して暮らしていけるよう、みなさんの声に耳を傾け、ともに考え、寄り添っていく。互いに思いやり支えあえる地域、やさしさのあふれる鳥取県をみなさんと一緒に、これからも築いていくために。