/* Mod 2017.09.07 ishihara */

皆生養護学校

皆生養護学校では、平成29年8月からICT機器 分身ロボット「OriHime」を活用した遠隔教育 学習支援に取り組んでいる。
遠隔教育をとおして自立や社会参加へ向けた意欲向上、コミュニティが深まる効果も期待できるという。

〜はじめに〜

皆生養護学校では、「自立活動自主研修会」を定期的に行っている。
その自主研修会の一つとして、OriHimeの使い方についてレクチャーが行われた。

研修会には、幼・小学部、中学部、高等部の先生方と幅広い参加がありました。
レクチャーを受けた後、授業を想定した実習を行い、OriHimeの持つ機能に感歎。
受け持ちの生徒の状況を踏まえ、今後の授業での活用方法について意見を交わす場面もありました。

〜学習支援の開始〜

自分の分身となる「OriHime」との対面

学校と勉強が大好きな小学3年生。心臓病のため食事制限や水分制限など様々な制限がある。
家庭で過ごす時間が大半で、学校は訪問学習とスクーリングを平行している。

スクーリングの日、OriHimeがどのように動くのかを「知り」「理解」するために、シミュレーションが行われました。
OriHime との初対面。
楽しみにしていた「OriHime」に会えて嬉しそうな笑顔を見せてくれました。
その後、皆生養護学校の勝田先生からOriHimeと、OriHimeを操作するためのipadについて操作説明を受けました。
早速、ipadの操作練習。日頃からご家族のスマートフォンなどでインターネットを楽しんでいるだけあって、操作はスムーズ。
OriHimeが自分の操作通りに動く様子が嬉しくて、目を輝かせていました。

訪問学習のシミュレーションです。
OriHimeは勝田先生と一緒に図書室に移動。
教室で、担任の赤坂先生とiPadの前で待機します。
準備が整い、まずは勝田先生とお話をしてみます。
どのくらいの声を出すと勝田先生に届くのか、お話をしながらどんな時にOriHimeを動かしたらいいのか、図書室をどのくらいまで見渡せるのかなど担任の赤坂先生とチャレンジ。
一つ一つの動作を丁寧に確認しながら、少しずつOriHimeを知り、理解を進めている様子が伺えました。

次に手元にある3枚の絵と同じ絵が図書室のどこに貼られているかを探します。
勝田先生とお話をする際、一つ一つ丁寧に確認したことが生かされ、すぐに見つけることができました。
3枚の絵を見つけた時、ガッツポーズで飛び切りの笑顔を見せてくれました。

 

 

【シミュレーションが終わり、ご家族の方にお話を伺いました。】

Q: シミュレーションを終えてみていかがでしたか?
A:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小学校1年生ぐらいの頃でしょうか、OriHimeの話を聞きました。
その時は、現実味のない話で、まさかOriHimeが皆生養護学校に来るとは思っていませんでした。
本人は、学校が大好きで登校日や訪問学習の前日からワクワクが止まらないようです。家族としても、その様子を見て、一日でも多く学校に行くことができたらどんなにいいだろうと思っていました。
普段は、自宅のベッドの上で過ごす事が多く、会う人も限られてきます。また、情報は目で見るだけ、耳できくだけ、と一つずつの情報しか入ってきません。
例えば、学校で先生が走りながら「●●さん忘れ物」という様子を見て、「あぁ、先生は忘れ物を届けるために慌てて走っているんだな。」と理解できます。
しかし、ベッドの上では先生が走る姿を見ることができません。「●●さん忘れ物」という声を聞いただけでは、先生が忘れ物を届けようとしている事は分からないんです。
OriHimeを通して、「目で見て耳で聞く」この両方の情報をいっぺんに知ることができ、理解が深まります。先生やお友達に会える、、、人との関りが増えます。
ほんの日常の些細な事や、「知る」糸口があるだけで、自信がつき成長のきっかけになるんです。

生まれつきの重い心臓病で、その時その時を受け入れるしかない、なるようにしかならない、そう思って過ごしてきましたし、何に対しても前もって心構えをしています。
この生活が、振り返ると彼女の生きてきた道です。
皆生養護学校に入学できたことだけでも満足だと思っていましたし、この選択は間違いではなかったとも思っています。
そう思っていたのに、まさかOriHimeに会えるとは。。。
OriHimeに会えてよかった。あんなに喜んでいる姿を見ることができてよかった。
本人が「あ〜楽しかった♪」と思ってくれることが、家族としても嬉しいことです。
一人でも多くのお子さんがOriHimeに出会えることを願っています。

【担任の先生にお話を伺いました。】

Q: シミュレーションを生徒さんと一緒にしていただきました。今後の訪問学習に活かせそうですか?
A:

 

 

 

 

はい。
今日の様子を見て、外出できない時期、訪問学習で活用できたらと思っています。
常に生徒さんにとって何がいいのか?と考えて実践してきました。今後はその実践の幅が広がると思います。
iPadの操作は、ひらがなの習得や空間認知能力の向上へと働きかけますし、「はい」や「手を挙げる」などのボタンを押すことも能力の向上につながります。
OriHimeを通して会えなかった友達に会える。子ども同士の交流により、言葉も覚えますし、得る情報も増え、成長へとつながります。
OriHimeによって、生徒さんの成長の幅が広がることを期待しています。

OriHimeが自分の分身となって学校に行くこと。
それは、学習できるだけでなく、外の様子を知り、人と出会い、刺激を受ける。
自分の世界が広がる第一歩になる。